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信州長野の旅と歴史
信州・中信の旅    蓼科

蓼科温泉郷
たてしなおんせんきょう
長野県茅野市蓼科温泉郷
Tel 0266-67-2222 蓼科観光案内所


 蓼科温泉は蓼科山や北横岳など八ヶ岳連峰の北西部の高原にある温泉地です。蓼科湖畔やプール平に、ホテル・旅館が多く点在しています。標高1200mから1600mに位置しており無色透明で弱酸性の温泉郷です。
 「蓼科グランドホテル滝の湯」がある滝の湯、小斎(こさい)の湯、「蓼科温泉ホテル親湯」親湯(しんゆ)などの温泉は鎮痛効果にすぐれた酸性泉または単純温泉で、蓼科温泉といわれています。近くには横谷渓谷がある横谷温泉などもあります。
 蓼科温泉は、戦国の武将武田信玄のかくし湯ともいわれ、胃腸病、婦人病、皮膚病などに効能があります。蓼科高原の観光開発で湯治温泉から近代的な観光温泉になりました。



マリーローランサン美術館
長野県茅野市蓼科高原4035
Tel 0266-67-2626 アートランドホテル蓼科
 繊細なタッチで知られるフランスの女流画家、マリー・ローランサン(Marie Laurencin)の作品を展示している美術館です。初年から晩年までの500点の作品を収蔵し、常時120点あまりを展示していました。平成23年(2011)閉館。
 隣接の蓼科彫刻公園(約3万坪)には、長崎の平和記念像制作者の「北村西望」氏の彫刻が展示されています。九州・天草の島原城にも同氏の記念館があります。



蓼科湖
たてしなこ
長野県茅野市北山蓼科湖
Tel 0266-67-2100 東洋観光事業


 古くから別荘地として愛されてきた蓼科高原。そのシンボルといえるのが、昭和26年(1951)に完成した人造湖の蓼科湖です。

 面積8.5ha、最深部7mで、湖面の標高は1244mです。もとは地元の町村が、滝ノ湯川から引水し、水田を潅漑する農業用ため池と、冬季にはスケートリンクとして活用するために建設したものだそうです。

 緑に囲まれた高原の湖は、ボート遊びには最適です。蓼科湖畔にある蓼科湖レジャーランドにはローボート、ペダルボートなどのほか、湖畔にはゴーカート、パターコースがあります。




聖光寺
せいこうじ
長野県茅野市北山蓼科4035
Tel 0266-67-2397


 蓼科湖畔にある蓼科山聖光寺は昔からソメイヨシノの名所です。境内には1000本近くのソメイヨシノが植えられていて、毎年5月になると大勢の花見客で賑わいをみせます。
 旧トヨタ自動車販売(株)の社長であった神谷正太郎氏が発願しました。昭和45年(1970)7月奈良薬師寺長老の橋本凝胤師によって開眼されたということです。
 聖光寺は薬師寺の別院として知られ、交通安全祈願に訪れる参拝客も多いそうです。秋は紅葉が素晴らしく広い境内に大勢の人が来ています。



津金寺
つがねじ
長野県北佐久郡立科町大字山部279
Tel 0267-56-0505


 慧日山(えにちざん)津金寺は比叡山延暦寺を本山としている天台宗の古刹です。「津金寺由来記」によると、大宝2年(702)東山道を通って信濃入りした奈良薬師寺の僧行基が、戸隠権現の霊験により聖観音を安置し津金寺を開いたと伝えています。
 津金寺は天台宗信濃五山の一つで、日本で現在確認されている天台宗の最古の「談義所(学問寺)」 で建治2年(1276)に開かれています。津金寺は永禄4年(1561)の川中島の合戦の際、住職善海をはじめ衆徒が武田信玄に味方したことから、寺領1000石の朱印状が与えられました。
 末寺48ヶ寺を持つ大寺でしたが、天正10年(1582)の織田信長の兵火で焼け、天正14年(1586)に再建されました。津金寺の寺紋は武田菱で、信玄が比叡山正覚院に帰依する際、再び天台宗の寺院となりました。それらに関する信玄の文書2通が、今も寺宝として保存されています。
 津金寺はカタクリの花でも有名で、寺一帯は県郷土環境保全地域に指定されています。お寺の山にカタクリの自生地があり、ケヤキ、カエデなどの広葉樹林の斜面に紫色のかれんな花が咲きます。毎年4月には「かたくり野草まつり」が開かれ、大勢の人々が訪れます。

 津金寺妙見堂(みょうけんどう)は立科町の有形文化財に指定されています。天保7年(1836)に、諏訪の名工・立川流2代目の立川和四郎富昌(わしろうとみまさ)と茂田井の田中円蔵によって建てられました。富昌は諏訪大社上社本宮の拝殿・弊殿など多くを手掛けています。
津金寺妙見堂
 本殿の縁の下には兎・唐獅子・山羊・麒麟・犬など、階段下には鯉・千鳥などの彫刻が施されています。立川流の特色が最も表れているのは、向拝と母屋のつなぎに龍の彫刻を用い、軒唐破風内部に「打出の小槌」巾着袋などの「宝尽くし」の彫刻をいれていることです。
津金寺妙見堂
 津金寺の観音堂は正面・側面に円柱が4本立つ、方三間堂(ほうさんげんどう)という形式で、入母屋造り、銅板葺き(もとは茅葺き)です。向拝がなく、来迎柱を立てるなど、中世以来の形式ですが、柱が細長く、全体に背丈が高くなっている所は、近世の特色です。元禄15年(1702)再建されたもので、立科町の有形文化財に指定されています。
津金寺観音堂
 観音堂の天井は格天井(ごうてんじょう)で、松本藩水野家浪人の絵師によって宝暦3年(1753)に花鳥画が描かれています。堂内には3基の宮殿(くうでん)があり、中央が本尊を祀っています。この宮殿は全体が漆塗りされた華麗なもので、柱の上部にある朱塗りされた複雑な組物が目を引きます。
津金寺観音堂
 津金寺の阿弥陀堂は阿弥陀三尊像を祀っています。滅罪(めんざい)の道場で、主に追善法要が執り行われています。昭和56年(1981)に再建された新しい建物です。
津金寺阿弥陀堂
 津金寺の仁王門は、三間一戸、切妻造り、茅葺きの八脚門です。文化10年(1813)年に再建されたもので、諏訪の立川流の宮大工・上原市蔵と、茂田井の田中円蔵によって建てられました。寺の守りとして立つ仁王像は、戸隠の九頭龍権現の作といわれています。
津金寺仁王門
 滋野氏宝塔は長野県指定史跡です。滋野氏は、信濃16牧で最大だった望月牧を管理していました。3基の宝塔のうち、右側2基は滋野某夫妻が承久2年(1220)に建てた供養塔で、左側の1基は嘉禄3年(1227)に建立されたものです。
津金寺滋野氏宝塔



御泉水自然園
ごせんすいしぜんえん
長野県北佐久郡立科町大字芦田八ケ野709
Tel 0267-55-6131


 御泉水自然園は蓼科(たてしな)山北方の中腹、標高1827mに位置する自然観察園です。亜高山帯のシラビソ、トウヒが茂り、高山植物も咲いています。6月のスズラン、レンゲツツジ、7月のニッコウキスゲ、8月のヤナギラン、マツムシソウなど見ることが出来ます。
 約300種類の高山植物と50種類の野鳥たちの宝庫で、園内をめぐる遊歩道も整備されています。中心にあるのが、伏水による御泉水の湿原地帯です。苔むした岩石が一帯をおおい、シャクナゲの群生など手つかずの自然が残る深い森です。



蓼科牧場
たてしなぼくじょう
長野県北佐久郡立科町芦田八ヶ野
Tel 0267-55-6201


 女神湖のすぐ隣にあるのが、蓼科牧場です。蓼科山麓の竜ヶ尾根づたいの両側、標高1500mから2000mに広がっています。牧場は、第1牧場と第2牧場との2つに分かれ、総面積は実に300ヘクタールもあります。夏の間は雄大な、自然の中に牛や馬が放牧されています。
 第1牧場は、冬期は白樺高原国際スキー場となっています。ゆるやかな斜面を利用した牧場です。観光牧場として一般にも開放され、牛と接することもできます。第2牧場の方は遠く浅間山を望む広々とした草原地帯です。
 御前水自然公園とを結ぶ5人乗りシャトルビーナスというゴンドラリフトが架けられ、上から牧場や女神湖を見ることができます。



女神湖
めがみこ
長野県北佐久郡立科町芦田八ケ野女神湖
Tel 0267-55-6210 女神湖センター


 女神湖は標高2530mの蓼科(たてしな)山の北西、標高1540mに位置する湖です。赤沼平と呼ばれた湿原をせき止めてできた人造湖です。
 蓼科山は、女ノ神山と呼ばれており、この女ノ神山の水をたたえることから、女神湖と名付けられたそうです。蓼科山を水面に映し、枯木が林立する様は幻想的です。
 女神湖はかつては赤沼平(あかぬまたいら)とよばれ、河童が住んでいたという伝説が残っています。周囲約2kmと小さく、30分ほどで1周歩いて廻ることができます。
 朝もやに覆われる早朝は神秘的に、太陽を浴びる日中は爽やかに、夕陽を映す黄昏時は優雅に、刻々と輝きを変えていきます。春のザゼンソウからスズラン、初夏のレンゲツツジなど、周囲を彩る花もさまざまです。
 ほとりで湖を優しく見守るように建つ女神の像の台座には、「信濃には八十の群山ありと云へど女の神山の蓼科われは」という伊藤左千夫の歌が刻まれています。
 湖畔にザゼンソウやレンゲツツジなどの草花が咲く春、ボートで賑わう夏、静寂に包まれる秋、スケーターの歓声がこだまする冬、女神湖は四季折々に美しい表情を見せてくれます。女神湖から蓼科牧場へと続く「女神湖通り」には、個性的なレストランやショップも並んでいます。



蓼科山
たてしなやま
北佐久郡立科町・茅野市
Tel 0266ー76ー5620 蓼科山荘


 蓼科山は八ヶ岳連峰の最北端に位置する孤峰で標高は2530mです。7合目登山口から、登り約1時間、下り約1時間半、軽い1日コースで登ることができます。
 独立峰といってもよいほど他の山から離れているので、 360度の展望は、南・中央・北アルプス・後立山連峰・浅間連峰など大パノラマが広がります。

 蓼科山の中腹以下は複輝石のコニーデ(円錐火山)で、その上に角セン安山岩のトロイデ(鐘状火山)が噴出し、山頂は露岩の多い平地で、浅い火口跡などがあります。
 どこから仰いでも優しさにあふれた山容は、神としてまつられ、昔から名山とされていました。「女の神山」、「信濃富士」などの名でも呼ばれています。山頂にある蓼科神社の奥社は元慶2年(898)の叙位のときのものと伝えられています。
 蓼科山は日本百名山の一つにも選ばれています。シラビソ、オオシラビソ、コメツガなどの亜高山帯の植物や高山帯のハイマツの群落などが気持ちを和やかにさせてくれます。

 竜源橋から天祥寺原経由で蓼科山に登れます。岩がゴロゴロとしているコースだそうです。ビーナスラインの蓼科山登山口から登るコースの方が良い景色を見ながら登れます。
 伊藤左千夫は、“信濃には八十(やそ)の高山ありといへど女(め)の神山(かみやま)の蓼科われは”と讃えて詠んでいます。



蓼科高原美術館 矢崎虎夫記念館
たてしなこうげんびじゅつかん やざきとらおきねんかん
長野県茅野市北山4035
Tel 0266-67-6171


 蓼科高原美術館はピラタス蓼科ロープウェイ山麓駅近くにある美術館です。北八ヶ岳山麓という立地条件を生かし、自然との調和をテーマに「自然の聞こえる贅沢な時間、空間作り」を目指している美術館です。
 茅野市出身で日本彫刻界の巨匠として知られる矢崎虎夫の代表作を収蔵し、その偉業をたたえるため平成3年(1991)に開館しました。力強い作品が、八ヶ岳の大自然と見事な調和を生み出しています。



ピタラス横岳ロープウェイ
ぴたらすよこだけろーぷうぇい
長野県茅野市北山蓼科高原
Tel 0266-67-2009


 ピタラス横岳ロープウェイは横岳の山麓から坪庭を結ぶ通年運行のロープウェイです。山麓駅から山頂駅までは、全長2147m、標高差466m、所要時間は約7分です。
 北八ヶ岳の盟主ともいうべき横岳は標高2473m(南峰)です。北横岳の通称で親しまれています。その中腹、2240m地点まで100人乗りの大型ロープウェイが運行しています。
 ゴンドラからは八ヶ岳、南・中央・北アルプスが一望できます。縞枯れ山の珍しい縞枯れ現象も見ることが出来ます。山頂駅周辺は10万坪の溶岩台地「坪庭自然園」が広がっています。
 園内には広大な溶岩台地が広がり、20数種の高山植物が群生し、一周約30分で散策できる坪庭探勝路が敷かれています。縞枯山や横岳、八ケ岳の稜線が一望できます。



蓼科アミューズメント水族館
茅野市北山ピラタス横岳ロープウェイ正面
 標高1,750mの日本最高所にある淡水魚水族館です。館内の演出も凝っており8つのテーマに分けた充実な内容の展示。フンボルトペンギンもいます。横岳ロープウェイ山麓駅のすぐ近くにあります。
 平成22年(2010)2月24日以降運営会社の蓼科観光開発株式会社の経営破綻により閉鎖中です。再開は未定で破産管財人により新運営会社を選定中です。



横谷渓谷
よこやけいこく
長野県茅野市北山蓼科
Tel 0266-67-4860 蓼科中央高原観光協会


 蓼科中央高原の横谷渓谷は渋川に沿って、明治温泉から横谷温泉にかけての約4kmの美しい渓谷です。
屏風岩
 断崖には木々や草花が生い茂り、渓流沿いには大小の滝や巨岩が点在しています。最初に現れる乙女滝は、名前からは想像できない豪快な滝です。さらに川沿いを行きますと霧降の滝へ行かれます。
オシドリ隠しの滝
 対岸には鷲岩、一枚岩、屏風岩の奇岩を見ることができます。自然が造りだした素晴らしい景観です。王滝は繊細な流れで、特に紅葉の季節はコントラストが美しいと評判です。横谷観音からは南アルプスから乗鞍、北アルプスまで見渡せます。
王滝


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